世界的に見た大学進学率の遅れ

世界的に見て、先進国と呼ばれている国々の中で較べると、日本の女性の大学進学率や社会進出は他の国に較べてかなり低いといわれています。
日本はもともと封建制度や武士社会、鎖国などによって他の国の文化を受け入れない上に、古くからの日本の伝統であった男尊女卑の考え方を強く受け入れてきました。
男性は外で働き、女性は家で男性を支えるという考えが強く残っているのです。
第二次世界大戦が終わり、強制的に他の国から民主主義の文化が入ってくると、日本人の考え方も大きく変わっていきました。

そのころから男女平等が騒がれ始め、教育においても仕事面においても男女平等にすべきだという考えが広まっていきました。
今まで男性しか働けなかったような職場にも女性が進出し始め、そういった仕事に就くために女性たちが大学へ入るようになりました。
女性の大学進学率は1980年代は33%程度だった女性の進学率は2005年には49%と女性の約半分が大学への進学を希望するようになりました。
しかし、日本の女性たちの大学進学率や社会進出は戦後の復興に伴って伴ったものであり、もともと男女平等で女性もいろんな場面で社会進出を行っていたほかの国に較べると格段に歴史が浅いです。

そのため、まだまだ他の国に較べると女性の大学進学率も社会進出も低くなっているのが現状です。
また、いくら男女平等と叫ばれている今の日本でも、まだまだ男尊女卑の考え方を持っている人たちも多く、大学進学率や社会進出が増えても、法的な整備が追いつかない傾向にあります。

こういった歴史的背景の他にも、大学進学率が伸びない要因があります。
それは高い学費です。
公立や私立などによっても差がありますが、入学金、授業料、遠方の大学であれば生活費など、卒業までにかかるその出費は何百万単位になります。
そういったこともあって、奨学金制度を利用する人も少なくありませんが、事前にきちんと理解していなかったために卒業後の返済に苦しむ人も少なくありません。
私の知り合いにも、大学進学の際に奨学金を借りた人がいます。
その子は今看護師として働いていますが、年に2回、何十万単位で奨学金の返済をしているそうです。
それが、あと十年は続くと言っていました。
その為、返済費用を稼ぐためにも、もっと給料の良い病院の看護師に転職したいと嘆いていました。

これから大学への進学を考えている人、将来子どもを大学に通わせたいと思っている人。
資金面の確保をどうするか、よく考えておきましょう。

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